
会員の声

「野鳥の里」に通って18 年 Yさん
「いざ帰りなん田園へ」中国・東晋・宗代の詩人陶淵明は官を辞すや自分の生まれ故郷の村に帰っ て来ました。 そして「人の命には限りがある、命尽きれば全て無、ならば生きている今を楽しまなければ損々。」と詩 作に興じたり、大好きな酒が手に入ると日頃親しくしている村人を集め酒盛りをして歓をつくすなど楽しく日々を過ごしたということです。 そのひそみで私も18年前ここ“野鳥の里”で中古の一軒家を購入、それ以来新座から通い続けています。 山の生活を全く知らなかった私にこの“野鳥の里”はたくさんの驚きや感動をもたらしてくれました。一 番最初に驚いたのは鳥や虫の行動です。昼間おびただしい数の鳥や虫達がめいめい勝手に大声を はり上げています。ところが山に陽が落ち、夕暮になり更に夜の闇が迫ったある一瞬全員が一糸乱 れることなくぴたりと泣き止むのです。そしてあたりは静寂に包まれます。この造化の妙、ただただ感 動でした。 驚きと感動の場面はこれを皮切りに続きます。夜の森に響きわたる怪音、家の屋根に大きな枯枝の落 下、イノシシとの遭遇、アライグマとの鉢合わせ、牡鹿に運転中の車が追突、落雷、台風、大雪キリが ありません。こうしたハラハラドキドキの連続ですが気が付けばいつの間にか私はこの「野鳥の里」に酔いしれているのです。酔いしれると言えば最近私は沖縄の泡盛を飲んで酔いしれています。昨年 の沖縄旅行で味をしめたのです。それはともかく私はこの先も元気が続く限り泡盛を抱えてここ「野鳥の里」に通って来るつもりです、皆さん仲良くしてやって下さい、お願いします。


美しい自然の中での生活 Fさん
「カナカナカナ・・・」空が明るくなり始めた頃、ひぐらしが大きな声で鳴き始めました。
鳴き声がする方を見ると網戸に止まっておなかを一生懸命に震わせていました。しばらくす ると今度は庭の木々の中で鳥たちが 囀り始め、風が流れると葉擦れの音がさわさわと鳴り、 遠くを見ると武甲山の頂に入道雲が浮かんでいました。 野鳥の里で初めて泊まった夏の朝のことです。この自然たちの歓迎に感動したことは、3 年 経った今でも鮮明に覚えています。 最初の来訪者ひぐらしに因んで、わが家を「蜩鳴庵」と名付けました。 東京で生まれ育ち毎日ビルを眺め人や車の喧噪の中であたふたと生活している私たちにとっ ては、この野鳥の里の自然はかけがえのないものとなり、週末はここで過ごして心の洗濯をし、東京に行って一週間働きまた戻ってくる、という二拠点生活が始まりました。 ゴールデンウィークや夏休みには孫たちを連れてきてバーベキューをしたり、「鬼滅の無限 列車だぁ」と言ってSLに乗せたり、牧場で動物と触れ合ったりと、子供たちと一緒に楽し める場所が近場にたくさんあり、野鳥の里に決めて良かったと常々思う日々です。 3年前、庭の整備をしていると、声をかけてくれた人がおり、管理組合に誘っていただきま した。そのおかげで多くの人と知り合いになって触れ合うことができ、またこの里の活動に も参加させてもらったことで、歴史や現状の色々なことも知ることができ、感謝しています。 ここでの生活が長く続けられることを願い、この野鳥の里がいつまでも繁栄するために微力ながらお手伝いをさせていただければと思っております。